垂へのこだわり

「垂」は、「大垂3枚、小垂2枚、帯部、紐」のパーツから出来ています。

ウェストはもちろん身長などの各自の身体の全体像から大垂・小垂・帯・紐の幅・高さ・長さや垂の重ね具合などの寸法や比率を考える必要があります。 

また、腰を圧迫しすぎる堅い垂は、障害を起こすもととなるので、垂の柔軟性は必要不可欠です。

体型にあった、使いやすく・身体に優しい「垂」をぜひお考えください。

垂の着装

剣道の立姿は、試合・審査に関わらず横から見られることが多いです。その際、胴の側面のヘリと垂の大垂の側面が一致していない場合、どうしても着装のバランスが悪く見えます。胴が体全体を隠してしまう、垂が腰の後ろまで来てしまうようでは、見た目のバランスもさることながら、道具としての機能性を損ねてしまいます。

採寸について

(1) ウェストと腰まわり(ヒップ)のサイズをはかる。

(2) 御注文時には、備考欄に、身長・体重もご記入ください。

布団へのこだわり

剣道具の命は「布団」にあります。細かい刺で堅く仕上がった布団がいいものとはいえません。科学的にも2分5厘の布団が衝撃力吸収がベストという結果が出ていますし、柔らかい布団が使いやすいのは周知の事実です。

布団を構成する主要な要素は以下に取り上げた「材料(ここでは中に仕込まれる材料についてふれます)」と「刺」です。

(1) 材料

中に仕込む「材料」には伝統的に毛氈と綿が使われており、化学繊維の発達した今日でもこれに機能性で勝るものはありません。

(2) 刺し方

「刺」には手刺と機械(ミシン)刺とがあります。手刺にも裏糸を長く刺し糸じめをし、布団裏面の糸がすれないように沈めた耐久性の高く、綿のパーティションのしっかり出来た布団とただ手で刺している布団があります。糸じめをしなければ、実質的には手刺も機械刺も同じといえます。またナナメ刺といわれる刺し方は、刺す際に布団が縮み寸法どおり仕上がらない、使用していくと伸びるという欠点があります。

(3) 刺し幅

「刺」の間隔は広くなるに従い、衝撃吸収力が高くなります。更に布団は柔らかくなり、使い易い布団となります。しかし、これに伴い布団は厚くなり、重たい感じがでます。この布団の柔軟性・衝撃吸収力と厚さなどの塩梅、これが「伝統」と「機能性」の追求です。